「家族」と「食べる」を考える

タベル マガジン

「家族」と「食べる」を考える

タベルとは?

囲って、向き合って、楽しんで。
家族が笑顔で集まる場所「テーブル」で
美味しいお料理を「タベル」。
この日常の風景をもっと豊かにできるよう、
家族と食についての情報をたっぷり集めました。

お子様からご年配の方まで幅広く親しまれている身近なごちそう、回転寿司。肩肘張らずにみんなでワイワイ楽しめるのも魅力ですよね。

そんな回転寿司チェーンの一つ「魚屋路(ととやみち)」には、普段以上に店内が楽しい雰囲気で満たされる「生マグロの日」というイベントがあるのだとか。

回転寿司にはめずらしい「生まぐろの解体ショー」などで盛り上がるイベントを訪れてみると、魚屋路の独自のこだわりがいろいろ見えてきました!

一匹丸ごとの生の本マグロを目の前で解体

魚屋路は東京、神奈川、埼玉、山梨で計24店を展開している回転寿司チェーン。手握りの本格寿司を提供するこの魚屋路では、各店舗で月に一度開催される「生まぐろの日」というイベントがお客様に人気です。

魚屋路の仕入れを一手に担うメニュー開発チームの町田晴彦さん

そもそも生まぐろの日に行くことになったのは、魚屋路の仕入れを担当している町田さんへの取材がきっかけでした。町田さんが毎朝豊洲市場に通っていると知りインタビューをしてみたところ......。

「ぜひ生まぐろの日にも行ってみてください。豊洲に通い情報を得ているから実現できるイベントですし、お客様からも好評ですから」

そんな町田さんの仕入れへのこだわりが伝わってくるインタビューは後半でご紹介します。

さて生まぐろの日の盛況ぶりを取材するためにうかがったのは魚屋路 南千住店。イベント開始時刻の少し前に到着すると、すでに多くのお客様でにぎわっています。

16時「生まぐろの解体ショー」でイベントはスタート。ワゴンに乗って登場した一匹丸ごとのまぐろをお客様が手拍子で迎えます。店内を一周したまぐろを職人さんが二人がかりで特設のまな板の上へ。解体ショーを間近で見ようと、お客様が席を離れて集まってきます。

解体ショーで使われたのはまぐろの王様、クロマグロ(本マグロ)。しかも水揚げされてから一度も冷凍されることなく店舗に届けられた「生まぐろ」です。

立派なまぐろが解体されていく様子は迫力満点。職人さんの見事な手さばきにお客様の視線が集まります。まぐろのヒレに触れる体験(まぐろと握手!)や包丁を握る体験など、お子様たちが楽しめる仕掛けも。

解体で取り出したかたまり(ロイン)を職人さんが掲げるたびに店内から「おおーー!」という歓声。かたまりを受け取ったカウンター内の職人さんたちが、すぐさま握りのネタ用にさばいていきます。

希少部位も人気部位もお値打ち価格、中落ち手巻きのプレゼントも!

頭を落とし、5枚におろして、生まぐろの解体ショーは終了です。お客様が席に戻ると、まず「希少部位、かまとろの握りいかがですか!」の声。お客様の手が一斉に挙がり、あっという間に売り切れです。

一匹からほんのわずかしか取れない希少部位「かまとろ」。脂が乗りに乗って一瞬でとろけます。脳天、ほほ肉などの希少部位が提供されることも

そう、生まぐろの日は解体ショーが見られるだけではなく、希少部位がお値打ち価格で食べられるなど、うれしいポイントがいろいろ。それにしても、つい15分ほど前まで一匹丸ごとだったまぐろが、あっという間に寿司ネタになるんですね。

さらに不動の人気部位、大トロもお値打ち価格で登場! その後も中トロ、赤身と次々に握りが提供され、そのたびにお客様から注文の手が挙がり、店内が活気づきます。

そしてプレゼントも! 解体後の骨のまわりから職人さんがていねいに集めた中落ちを手巻き寿司にして一名様に一つずつ無料で手渡し。みなさんがおいしそうに頬張る中落ち手巻き、いただいてみると、脂の乗りがよく、まぐろの味がすごく濃かったです。

プレゼントの中落ち手巻きが行き渡ったら、生まぐろの日のイベントは終了。「ありがとうございました!」との店舗スタッフのあいさつにお客様から大きな拍手! 想像以上の熱気でした。

エンタメ要素があり、まぐろのいろいろな味わいを楽しみ尽くせる生まぐろの日。でも、この日すべての店舗で同じイベントを開催しているということは、20匹以上もの生まぐろを用意したということ*。仕入れが難しそうですが......。

その謎が解けるのが冒頭で触れた担当者へのインタビュー。魚屋路で鮮魚などの仕入れを一手に担う町田晴彦さんのお話をご紹介しましょう。

*一部店舗では「丸ごと一本」の解体ショーは開催されていません。

毎朝市場に通って仕入れるのは"情報"

「生まぐろの日」では、一匹丸ごと、しかも生のまぐろを各店で解体するそうですね。仕入れは難しくないのでしょうか。

「そもそも、うちは生まぐろには自信があるんです。『生まぐろの日』だけではなく、毎日提供していますから。毎朝、店舗からの発注に応じて信頼を置いている仲卸業者さんから仕入れています」

ほぼ毎朝豊洲市場に通うという町田さん

24もの店舗で日々生のまぐろを仕入れ、提供しているんですね。

「そうです。大量に仕入れることで、質のいい生まぐろをお値打ち価格でご提供するのが魚屋路のこだわりです」

こだわりと言えば、町田さんが毎朝豊洲市場に通うのもこだわりの一つだそうですね。

「主に情報収集のために通っています。卸売市場法が変わって今では水産物の仕入れが非常に複雑になっているので、市場での生きた情報はとても重要です」

まぐろのほかに特にこだわって仕入れているネタはありますか。

「生の貝ですね。魚屋路では昔から活貝に力を入れているので、楽しみにしてくださっているお客様も多いんですよ。だから、卸売さんや仲買さんに常にいいネタを確保してくださるようご協力をお願いしています」

魚屋路では赤貝、ほっき貝、つぶ貝などが生きたまま店舗に届く

24店舗ある回転寿司で活貝にこだわっているのは驚きです。

「ほかにもお客様に喜んでいただけそうなネタを常に探しています。例えば、天然ぶり、きんき、のどぐろ、真はた、マツカワカレイ、そして大間の天然本まぐろなど、回転寿司ではめずらしい高級なネタを仕入れることもあります」

魚屋路では、なぜ活貝や高級ネタの提供が可能なのでしょうか。

「まぐろと同様に大量に仕入れて価格を抑えていること。さらに、いい品を安く扱う仕入れ先をネタごとに探して取引しているので、高級ネタなども提供できています」

町田さんの目利きで仕入れ先を探しているんですね。

「意外なところにいいネタを安く扱う仕入れ先があったりしますが、今はいろんな仕入れ方法があるので簡単には見つからないんですよ。そこはやはり市場に日々通うことで得られる情報がかなり役立っていますね」

生まぐろの解体ショーに加えて、活貝や高級ネタの提供など、枠に収まらない回転寿司といった印象の魚屋路。その裏には独自のこだわり、努力があったんですね。今日はちょっとごちそうを!という日には、魚屋路でこだわりのネタ×手握りの本格寿司を味わってはいかがでしょうか。もちろん「生まぐろの日」にもご注目ください!

取材・文/須賀翔平 撮影/タベル編集部

関連記事